BELIEF

エヌエス・テックの
信念

エヌエス・テック株式会社

代表取締役社長 清水浩二

エヌエス・テック株式会社
代表取締役社長

清水浩二

「アウトソーシング事業の意義」を考え続ける

エヌエス・テックは創業以来、「信頼と創造力 真実を求め 社会に貢献」を社是として、邁進して参りました。

当社が事業とするアウトソーシングは、現場に行ってただ作業をする、指示されたとおりに組み立てを行う、そのような単純なことではありません。工程の中で不良品が出れば、「どこに不備があったのか」「改善点はなにか」としっかり考えなければいけない。良品を多く生産できても、そのぶん不良品が出れば、歩留まりが下がってしまう。慣例的に行うのではなく、日々多くのことを考える必要があります。

現在、製造業をともなう環境は転換期を迎えています。少子高齢化や労働人口の減少、AIやIT技術の進展などによる効率化、新たな働き方の登場など。そうした時代の変化に対し、常にアンテナを尖らせ、センシティブであることが求められている。

「何人必要だから、何人派遣する」ではなく、現場での仕事から、製造業という大きな枠組みにいたるまで、広く考えていくことが、この時代にアウトソーシングを事業とする意義になります。皆さまからの信頼を第一に、革新を行う創造力、経営活動における絶対の真理を追う姿勢、社会貢献という究極の目標、これらを意識し、この先も進んでいきたい所存です。

「人材」から「人財」へ。
モノを作るのは結局、人

「50周年」という数字は、とても大きいものです。生産、製造工程の請負からはじめ、最初は手探りの状態で、また多くの競合会社が同様の事業を始めたタイミングでもあり、非常に厳しい状況でした。人が集まるかも分からず、いまのようにパソコンなどもないためシステム化もされていない。そのような中で、信頼できるお取引さま、派遣スタッフの方々、社員と出会い、ここまで事業を続けることができています。

この50年のあいだに、バブル崩壊やリーマンショックなど、主に外部環境の急変による危機的な状況が何度かありました。そういった困難を乗り越え、厳しい中でしっかりと売上を維持することができたのも、皆さまのお力添えのお陰だと思っております。

言うまでもなく、人材ビジネスは人の存在がとても大きい。モノを作るのも、結局は人です。そういう意味で、私たちは「人材」を「人財」と捉えております。今後も、皆さまからの信頼に応えられるよう、この荒波を乗り越えていきたいと思っています。

日本の製品を世界にカムバック。
その瞬間を見届けたい

これから私たちがしていくべきことは、社会への還元です。ここまで助けてくださった皆さまに、いろいろなかたちで感謝の気持ちを伝え、しっかりと社会に貢献していきたい。

たとえば雇用の問題。当社は全国にある事業所を拠点に、各地に派遣スタッフを派遣、労働力としていただくことで、その地域に雇用を生んでいます。また派遣される派遣スタッフの方の意向もしっかりと汲み取り、ポテンシャルを見抜いてあげることで、その方に見合った仕事を紹介する。働きながら技術が身に付けば、また別の会社に行っても、その先で貢献できるかもしれない。

このように、マッチングするだけでなく、派遣スタッフを継続的にサポートをすることで、キャリア開発の一助にもなる。寮などの生活インフラも整え、相談にも乗ります。雇用における製造業の占める割合は、以前より下がったとは言え、いまだ大きい。当社が雇用の面からサポートできることは、たくさんあります。

もうひとつは、グローバルな視点での貢献です。いま日本の製造業は、世界の中でのシェアも下がり、GDPにおける製造業の占める割合も低下しています。私が子供のころは、日本の製品、ものづくりというのは、憧れの対象でした。もう一度、いまの子供たちにも、その夢を見させてあげたい。「ものづくりの世界に入ってみよう」と思ってもらいたい。日本の製品が世界へカムバックしていく、その瞬間を見届けられるよう、精進していきます。

良き慣例を踏襲しつつ、時代の変化に敏感に。
「新旧」両輪で走る

そのために、まずは着実に会社を前に進めていく必要があります。製造業を取り巻く環境が激変する中、私たちはどうしていくべきなのか。未来に向け、考えつづけていく。時代の変化に感覚を研ぎ澄ませ、感受性を豊かにしていく。トライアンドエラーを繰り返しながら、今後はIT技術の拡大、デジタルツールなども駆使し、時代にキャッチアップしていくことが求められている。

それは、これまでの50年を否定することではありません。培ってきたノウハウ、実績、伝統、会社を支えてきた基盤を壊すのではく、新旧の両輪で進めていく。そこのバランス感覚を持つということです。

そしてもうひとつ大事にしたいのが「何事にも正直である」という姿勢。近年、多くの業界で偽装などの社会問題が取り沙汰されていますが、こうした事態に陥らないよう、必要な情報はしっかりと公開していく。

日常のレベルでは、たとえば出来ないことまで「出来る」と言わない。派遣スタッフの方に対しても、同じです。現場に行ってみたら全然違う、ということがないよう、伝えるべきことをきちんと伝える。どの人に対しても正直に。これは当社の信念です。相手の意向を汲み取り、最大限努力する。正直に、一生懸命に。シンプルですが、これこそが信頼につながる姿勢だと思っています。

お取引さま、派遣スタッフの方々、社員と、これまで以上に密にコミュニケーションを取り、この先も信頼し合える関係でいられるよう、努めていきたい。今後ともご支援を賜りますようお願い申し上げます。